少子高齢化が進む中で国は働き方改革を推進していますが、令和5年の合計特殊出生率は1.20と前年の1.26を下回り、出生数の減少傾向は止まりません。今後の日本を背負っていくのは若い人たちですので、企業が育児と仕事の両立を支援する取り組みがますます重要になっています。
厚生労働省も育児に関する助成金を設けておりますが、東京都では子育てをする従業員が育児休業を取得しやすい環境を整えるため、「働くパパママ育業応援奨励金」という手厚い助成金制度を提供しています。この奨励金は、厚生労働省が提供する育児休業に関する助成金に加えて、東京都が独自に設けた支援策です。
奨励金の概要
この奨励金は、男性従業員や女性従業員が育児休業を取得する際に、企業が育児休業制度の充実や取得促進のための施策を実施することで支給されます。特に、国としても男性の育児休業取得率をさらに高めていきたいという方針があり、東京都はこの奨励金を通じて、男性従業員の育児休業取得を強く推奨しています。
複数の奨励金が用意されていますが、「管理職の育業と社内周知」、「同僚への応援手当支給」、「育児・介護休業法に定める制度を上回る取り組みを就業規則に盛り込む」、「職場環境整備を複数実施」等々の取り組みを行う必要があります。
奨励金の種類
奨励金は4コース準備されていますので、会社の方針に合った内容があれば、ぜひ取り組んでみましょう。
- 働くパパママ育業応援奨励金(働くパパコースNEXT)
- 働くパパママ育業応援奨励金(働くママコースNEXT)
- 働くパパママ育業応援奨励金(パパと協力!ママコース)
- 働くパパママ育業応援奨励金(もっとパパコース)
奨励金の金額はコースによって様々ですが、最大410万円とかなりインパクトがある金額となっています。
奨励金の申請方法
申請の際には、東京都の「働くパパママ育業応援奨励金」専用ページから必要な書類をダウンロードし、所定の手続きを行います。詳細な要件や申請の手順については、以下のリンク先で確認できます。まずは受給できるかの要件の確認から確認してみましょう。
手続きに際し1日単位で支給・不支給に影響する申請期限がありますが、「申請期限日一覧」という資料も掲載されています。この資料は日々の期限管理に非常に役立ちますし、支給手続き漏れ防止のために非常に助かりますね。
奨励金を活用し働きやすい環境を整備
「働くパパママ育業応援奨励金」は、育児と仕事の両立を支援するための職場環境づくりに当たり非常に活用ができる制度です。企業がこの奨励金を活用することで負担が軽くなり、結果として従業員が安心して育児休業を取得できる環境整備が実現できます。少子高齢化が進めば進むほど、働きやすい職場かどうかが採用にも大きく影響を与えます。ぜひこのような支援策を活用して、育児休業制度の充実を図りましょう。
- 東京都:働くパパママ育業応援奨励金
- 厚生労働省:両立支援助成金